たにまのひめゆり

暮らしの『レシピノート』

【心に響く本】人生の指針となり戒めてくれるマザーテレサと遠藤周作

【愛読書リレー記事】わたしに影響を与えてくれた本たち

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支えになってくれた本

こんにちは。

Rin姉さんからスタートした【愛読書リレー記事】。バトンを受け取りました。

愛読書、何度も読み返す本というのは、人生でいくつも出逢えるものではなく、とても貴重なものです。

わたしの愛読書は、遠藤周作先生の小説とマザーテレサが遺した多くの言葉が綴られた本です。

上の写真の右の本は、マザーの言葉や手紙、マザーと関わった人たちのお話です。

左の本は、遠藤先生を師と仰ぐ加藤宗哉氏が、遠藤周作と関わった30年間を通して、彼の生き方を綴ったものです。

遠藤周作は、自分の内面と向き合って、真実を追い求めた方です。その中でわたしは強く心に響くものがありました。

マザーテレサは、愛することの大切さ、またどのように愛すればよいのかと教えてくれた人です。外に向けられた彼女のメッセージには共感される方が多くいらっしゃると思います。

私の愛読書。

よかったら、お付き合いくださいませ。

あなたにとって愛読書とはどういうものですか

わたしにとって、愛読書というのは、生きていく中で、絶対にゆずれないものや大切だと思うことを教えてくれた本と、とらえています

リレー記事で、ご紹介されていた彼女たちの本もまた、戸惑い迷ったときに、助けになってくれたものばかりでした。

そのように、生きたいと願う、自分のこころを思い出させてくれるものでしょう。

人生で大切だと思うもの

人との絆

わたしにとって、それは、人とのです

人と関わり合いがなくしては、おそらく何もなさない。

たくさんでなくていいんです。身近にいる人、関わった人、深くつながりたいのです。

できるだけ、その人たちの役に立ちたい。

その気持ちが大きすぎて、過ちをおかしたこともあります。

そして、その思いと自分の我の間で揺れることもしばしば。

なかなか利己心やわがままに打ち勝つことができません。

そんなとき、わたしを戒めてくれるのが、愛に生きた人、愛とは何かと考え続けた人たちです。

中学生のわたしに、恩師がこんなことをおっしゃいました。

「愛は想像力だ。」

天気予報を見たとき、その場所が雨であったら、そこにいる友達が、雨に濡れてないだろうか、風邪を引いたりしないだろうか、そう思うことが、愛だと。そんなふうに記憶しています。

中学生のわたしの世界は、とても狭く、相手の気持ちを想像することは、今よりも楽だったと思います。

しかし、守られた場所から出たとき、自分の経験や想像力だけでは、とてもではないけど、理解できないことがたくさんありました。

想像力を養うためにすること

遠藤周作は、このように語っています。

本は自分の体験になる。だって俺たちは一人でそれほど多くの経験をつめるわけじゃない。本が体験を補ってくれる。

出典:『遠藤周作 おどけと哀しみ』

だからたくさんの本を読むようにしました。

でも、その中にある言葉を、頭では理解しているつもりでも、行動にうつすのは、本当にむずかしいことでした。

遠藤周作からは罪悪感と良心の呵責もちろん愛も

彼の小説の代表作である、『わたしが・棄てた・女』『沈黙』『海と毒薬』『悲しみの歌』『深い河』があります。

とくに、これらは、何度も読みました。

ミツがぼくに、何かを教えてくれたとするならば、それは、ぼくらの人生をたった一度でも横切るものは、そこに消すことのできない痕跡を残すということなのか。寂しさは、その痕跡からくるのだろうか。

出典:『わたしが・棄てた・女』

他人の眼や社会の罰だけにしか恐れを感ぜず、それが除かれれば恐れも消える自分が不気味になってきたからだ。

出典: 『海と毒薬』

人は、他人を傷つけずに生きることができません。必ず、誰かを傷つけています。そして罪悪感が残ります。良心の呵責に苛まれることもあるでしょう。

それが人生を大きく揺るがすようなことであれば、なおさら。重くのしかかり、一生背負うものになるかもしれません。

でもそれが生きることなんだと、これらの小説は語っています。

学生の頃、人生は、明るいだけではなく、哀しみも一緒についてくるものだと、本当の意味で、理解はしていなかったように思います。

ただ、少しでも、人を傷つけることがないように、心を配りたいと思えたのは、この本のおかげです。

遠藤の小説は、かなり重いテーマなので、娯楽として楽しみながら読むことができないかもしれません。注意です(笑)

『海と毒薬』の続編です。

遠藤周作は、小説だけでなく、多くのエッセイを書いています。こちらは、そのエッセイや小説の一部をまとめたものです。遠藤の小説が大好きな人は、ぜひ読んでいただきたい本です。

ひょっとするとこちらの善や愛が相手には非常な重荷になっている場合だって多いのである。向こうにとっては有難迷惑な時だって多いのである。

それなのに、当人はそれに気づかず、自分の愛や善におぼれ、眼くらんで自己満足をしているのだ。

その苦い経験を今かみしめてみると、やはり原因は二つある。ひとつは相手の心情に細やかな思いをいたさなかったこと、もうひとつは自己満足のあまりに行き過ぎてしまったことである。

出典:『生き上手 死に上手』

彼もまた、想像力の欠如によって、人を傷つけることを話しています。自己満足ではなく、相手に寄り添い、相手の望むことを想像しなければならないと気づかされます。

きれいなものに心惹かれるという感情、これは情熱です。

しかし、愛というのは”棄てない”ということではないでしょうか。自らの選んだ女や、自らの生きている人生を途中で棄てるような人は、私はやはり愛がないと考えるのです。

出典:『私のイエス』

『星の王子さま』でも同じようなことを語っています。こちらのほうが馴染みがあるかもしれません。

キツネのセリフは有名です。

「人間たちは、こういう真理を忘れてしまった」キツネは言った。「でも、きみは忘れちゃいけない。きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに、責任がある・・・・・・」

出典:星の王子さま

絆を結んだものには、責任があるという考え。だから棄ててはいけないんです。

愛しかたを教えてくれたマザーテレサ

あまりにも偉大な女性で、同じ行いをするのはとても無理です。

わたしは欲深く、弱い人間です。でもそんな思いや行いを正してくれ、戒めてくれるのが、マザーテレサの言葉です。

座右の銘はもちろんマザーテレサの言葉。

It is not how much we do, but how much love we put in the doing.
It is not how much we give,but how much love we put in the giving.


大切なのは、私たちがどれだけの行動をするのではなく、
それをするのに、どれだけ愛を注いでいるかです。
大切なのは、私たちがどれだけ与えるのではなく、
それを与えることに、どれだけ愛を注いでいるかです。

( マザーテレサ)

これは、私が、人と人との深い結びつきを大切にするうえで、守らなければならいないことです。

些細なこともなおざりしない。もちろん、人だけでなく、ものに対しても。

そのほかに、心に響く言葉を集めたものがこちらの記事です。

【心に響く言葉】あなたの人生の指針となる

マザーの言葉は、こころ響くものが本当にたくさんあります。

にっこり笑うだけで、どんなに大きなよいことができるか、私たちには決してわからないでしょう。

(マザーテレサ) 

日々の生活の中で、少し心にとめるだけで、穏やかに過ごすことができます。

愛読書のまとめ

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人生の指針となる愛読書のご紹介でした。

いちばん身近にいる家族に対して、いつもほほえみをもって接するのはむずかしいことです。でもこうありたいという気持ちをもってさえいれば、少しはましなのかなと。

マザーテレサと遠藤周作、私の人生の指針となり、戒めてくれる人たちです。

愛ある彼らの本が、誰かの心に響いて、手元に置いてくださればうれしいです。

わたしづくり・くらしづくり・ふたりづくりのあゆみんさんに、バトンを渡します。

長々とお付き合いしてくださいまして、ありがとうございました。

よき日をお過ごしくださいね。

追記:2018/10/04

あゆみんさんの愛読書のご紹介です。

印象的な言葉がありました。

最初から読み返したり、途中の巻だけ読んでみたりなど様々ではありますが、今思うと読み返したくなる時というのは、何となく“日常の中に自分がまぎれてしまって、視野が狭くなっている時”のような気がします。

出典:『わたしづくり・くらしづくり・ふたりづくり』

【愛読書リレー記事 視野が狭くなっている時に開きたくなる、20年以上手元にある小説】 - わたしづくり・くらしづくり・ふたりづくり